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相双の伝統つなぐ舞台、多彩に 富岡で福島県芸術祭開幕

09/02 09:45

三匹獅子舞を発表する葛尾三匹獅子保存会。本来は子どもが踊るが、今回は保存会の大人が舞を披露した=富岡町

 第63回福島県芸術祭開幕式典・行事は1日、富岡町文化交流センター「学びの森」で行われ、相双地方の芸術文化団体が活動成果を披露した。県芸術文化団体連合会などの主催。双葉郡では初の開催となった。

 「生き継ぐ伝統 未来を照らす文化の芽吹き」がテーマ。式典のオープニングで富岡町文化団体連絡協議会が演劇を上演した。鈴木正晃副知事、杉昭重県芸術祭運営委員長、山本育男町長らがあいさつした。

 開幕行事には12団体が出演した。葛尾三匹獅子保存会(葛尾村)や比曽芸能保存会(飯舘村)の三匹獅子舞、小浜風童太鼓(富岡町)や広野昇龍太鼓(広野町)の太鼓演奏、大熊町相馬流れ山踊り保存会や新日本舞踊村井流(相馬市)の踊りなど多彩なステージを展開した。

 相双地方は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で地域の文化芸術活動に大きな影響が出た。葛尾三匹獅子保存会の松本伸也代表(44)は「継承者は村内外で暮らしている。何とか文化を後世につないでいきたい」と語った。

 会場では相双地方の復興状況の展示をはじめ、自治体による物産販売や観光PR、大堀相馬焼の陶芸教室も行われた。今後、県内各地で県芸術祭の主催行事や参加行事が繰り広げられる。

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