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【鹿児島―いわき】後半13分、頭で今試合2点目を決めるいわきのMF谷村(右)=白波スタジアム
【鹿児島―いわき】前半30分、先制ゴールを決め、仲間と抱き合ういわきのFW西川

いわきFC、鹿児島に快勝 谷村と山下のゴールデンコンビで2得点

09/08 08:35

 【サッカーJ2第30節】いわきFCは7日、アウェーの白波スタジアム(鹿児島市)で鹿児島ユナイテッドFCに3―1で勝利し、3試合ぶりの白星を飾った。通算成績は13勝7分け10敗で、順位は20チーム中8位。

 いわきは前半30分、FW西川潤のゴールで先制すると、同39分にセットプレーからMF谷村海那が頭で押し込んだ。後半13分には谷村が再び頭で今試合2点目を決めて引き離した。

 いわきは15日、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(いわき市)で行われる次戦で3位V・ファーレン長崎と対戦する。午後4時開始予定。

【動くグラフで見るJ2順位】

 【評】いわきが鋭いプレスで主導権を握り、鹿児島に快勝した。序盤はミスも重なり守勢に回ったが、前半30分に素早いカウンターからFW西川が先制点を決めると、同39分にはFKのクロスをMF谷村が頭で合わせて追加点。後半13分には巧みな連係から谷村がチーム3点目を挙げた。終盤に1失点を喫したが、後半は押し込む時間も長く、危なげなかった。(小磯佑輔)

 谷村ヘッド2発、チームに勢い

 チーム在籍の長い2人のホットラインがいわきの連敗脱出をたぐり寄せた。最古参DF山下優人の左足のクロスに入団5季目のMF谷村海那が頭で合わせる形から2得点を挙げ、チームを勢いづけた。「山さんのクロスがとにかく良かった」と谷村が話せば、山下も「海那が頼もしい」と笑顔。信頼関係の深さを感じさせた。

 2人による1点目は先制点から9分後の前半39分のFK。ファーサイドへのクロスを谷村が頭で押し込んだ。後半13分の2点目は多くの選手が関わった崩しから。サイドチェンジから山下が味方とのワンツーで抜け出しクロス。フリーとなっていた谷村にぴたりと合わせた。いずれも鹿児島を相手に「狙っていた形だった」と谷村は振り返る。

 谷村はこれで今季の得点数を17点に伸ばし、得点ランキングトップを維持。シーズン途中に上方修正した目標の20得点が見えてきた。「(20点は)いけると思う」と谷村は自信をのぞかせる。前節仙台戦で前半途中の交代を命じられていた山下にとっては悔しさを晴らす2アシストとなった。山下は「前節は自分のミスで失点していた。コーチとも話して自分にできることを出せた」と笑みがこぼれた。

 また、加入以来右足の肉離れで離脱していたMF柴田壮介がデビューし、MF下田栄祐が久々の先発で好プレーを見せるなど収穫の多い一日となった。山下は「良い競争が生まれて、また良い雰囲気で練習ができる」と喜んだ。(小磯佑輔)

 西川、流れ呼んだ先制弾

 先制ゴールを決めたいわきのFW西川潤は「得点を取りたかった。練習通りに決められた」と、4月13日の清水戦以来となる得点に安堵(あんど)の表情だった。

 前半30分、右サイドでボールを受けると、カットインから左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。押し込まれる展開だったが、一気に流れを引き寄せる得点となった。

 ここまで2得点にとどまっていた西川に田村雄三監督は「得点にこだわらなくちゃいけない。3本でも良いから毎日カットインの練習をやりなさい」という言葉をかけ、成長を促していた。練習の成果が実り「前向きになる1点だった」と西川。指揮官も「課題と向き合えるということを示す得点だった」とたたえた。