福島の酒はかつて、全国的に通用する銘柄がほとんどなかった。 今では考えられないことだが、全国新酒鑑評会で金賞に選ばれる県内の蔵元が「ゼロ」という年もあった。 当時、全国の蔵元は純米酒や吟醸酒といった上級酒に転換し始めていた。しかし県内では、ブドウ糖などを混ぜて造る三倍醸造酒からの切り替えがさほど進んでいなかった。 「現場に答えがある」。それを長く酒造りを続けてきて肌で感じている。大和...
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