湿原を走る一本道。その道沿いの草むらで、じっと息を凝らし自分の存在を消すように身を潜めていた。 私は今夏の始まりに北海道東部の小さな町の湿原にいた。タンチョウヅルの親子がいると聞き出向いた。 ひなは2羽いたはずだったが、私が行くと1羽になっていた。キツネか何かに襲われたのかもしれない。厳しい自然界で懸命に生きる親子の物語を収めたくてカメラを構えた。 タンチョウヅルの親子は夜明け前に目...
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