2011(平成23)年春、私は九州から桜を追って撮影していた。しかし福島に近づいた時、どうしてもシャッターを切れなくなった。 東日本大震災はあまりにもつらい出来事だった。私の親戚や友人、知人も被害に遭った。古里の塙町には、東京電力福島第1原発事故で双葉郡の人たちが大勢避難していた。 ライフワークである桜を追い掛けてきたが、古里の惨状を目の当たりにしながら福島の桜にカメラを向けることも、福...
この記事は会員専用記事です
残り514文字(全文714文字)
続きを読むには「みんゆうプラス」の会員登録もしくは
「福島民友新聞購読」の申し込みが必要です。