【7】役との境界消えた瞬間 俳優・一色采子

10/22 08:30

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 「消去できるなら消し去りたい」  私は頼まれた仕事一つ一つを丁寧に演じたが、なかなか自分の演技に満足できなかった。  自分の演技を少し許せるようになったのは、テレビドラマ「相棒」シリーズを撮っている和泉聖治監督と出会ってからだ。  それは水谷豊さん主演の2時間ドラマ「遮断機の下りる時」に出演した時。せりふの言い回しで、和泉監督から注文が付いた。  「全てぼそぼそと一本調子で言って」  ...

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