【9】相手動かす、神髄の走り 読売巨人軍コーチ・鈴木尚広

01/16 15:00

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チームが望む走塁を思い描き、自分の思い通りの結果を出せたときが、代走冥利(みょうり)に尽きる瞬間だ。09年の日本シリーズ第5戦は、そんな喜びを初めて感じることができた

 もう一人の自分が後ろから一、二塁間にいる私を見下ろしている。 その自分を通して投手の息遣いや野手の位置、相手ベンチの動きなどグラウンド上の全てを把握し、私の世界に引き込む。それが最高のパフォーマンスを生み出す。 そんな最高の走塁ができた試合がある。 2009(平成21)年の日本シリーズ第5戦だ。前日に北海道日本ハムに2勝2敗とされた分け目の試合。しかし読売巨人軍は序盤に先行を許して1点を追ってい...

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