心が折れかけた。 「3・11」の時には大きな被害がなかったが、1カ月後にいわき市などを襲った震度6弱の余震では、起業してわずか半年なのに廃業を考えるほどの衝撃を受けた。 工場のあるいわき南部では土砂崩れが発生し、犠牲者が出た。地元の杉材で「利久(りきゅう)箸」を作っていた私の工場でも、木材を切断する一番大きな工作機械が動かなくなった。 「修理にいくらかかるんだ」 その直前、製品の放射線量を郡山市...
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