【11】私の方が守られていた クラロン会長・田中須美子

07/30 17:41

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夫の死から私を救ってくれたK君は今もクラロンで働いている。「働いてくれてありがとう」という気持ちを込めて彼の肩をたたく

 二人三脚で働いてきた夫が2002(平成14)年3月、入院してわずか3カ月で亡くなりました。  私は絶望のあまり立ち上がることもできず、病に伏しました。でも私を思う社員の心に支えられ、社長を継ぐことを決意しました。退院して初めて工場に出勤した時、1人の男性社員が駆け寄ってきました。  その子はK君。自閉症の傾向のある子です。採用時の書類には「情緒不安定で時々奇声を発する」とあり、それが原因...

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