【6】見えない力、大きな財産 会津本郷焼宗像窯8代当主・宗像利浩

09/21 15:00

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粘土をこねて土の中の空気を抜く「菊練」は焼き割れを防ぐ重要な工程だ。会津本郷で取れる土をこねていると、この土地とのつながりも感じられる

 焼き物の産地といわれるには条件がある。 良質な土や釉薬(うわぐすり)、まきが豊富にあることだ。唐津や萩、備前といった国内有数の産地は原料に恵まれ、良い風土を備えている。 30代半ばの11月、こんな出来事があった。 その日の会津は肌寒かった。東京での個展が終わって会津に戻った時、いつもと違うことに気付いた。普段の生活では寒いだけなのに、この時は心地よい澄んだ空気を感じた。 会津をしばらく離れていた...

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