マタギの世界に足を踏み入れた原点は、幼い頃から山歩きに親しんでいたことだと思っている。 私を山に連れ出したのは父貞良。おやじは戦前から戦後まで、金山町の大志地区にあった水力発電所の維持管理の仕事をしながら、狩猟をたしなんでいた。 主な獲物は、木の新芽を食べるため夜に現れるムササビ。当時、その毛皮を売ると米2俵になった。今思えば猟はわが家の貴重な収入源になっていた。 私を山に連れて行くといっても、...
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