【12】全ての命は平等である マタギ・猪俣昭夫

11/09 08:00

  • 有料記事
奥会津に間もなく、マタギの季節が訪れる。自然との共生を理解してくれる人が少しでも増えてほしい

 クマ捕り名人の小十郎は、なめとこ山のクマを狩ることで生計を立てている。クマが憎い訳ではないが、田畑はなく、ほかに商売もできないので仕方がない―。  私の好きな宮沢賢治の童話「なめとこ山の熊」の導入部の大まかな内容だ。小十郎はやがてクマの言葉さえ分かるようになる。クマの母子のやりとりを聞いて「胸がいっぱい」になり鉄砲で撃つのをやめ、別なクマとは言葉を交わして「2年後に命をもらう」約束をするなど、...

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line