【5】辞める選択肢なかった 郡山市立美術館長・佐治ゆかり

11/29 08:00

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夫と出掛けたイギリス、トルコの旅で、バッキンガム宮殿前に立つ私(右)。学芸員の仕事は出張も多く、子育てとの両立が大変だったが、辞めようと思ったことはない

 「だから女はだめなんだよ」  昔の職場には、こんなことを平気で言う男性もいた。  私は「あなただって女から生まれてきたのでしょ」と言い返すこともあったから、生意気だと思われていたに違いない。  25歳の時、県立博物館で民俗学を担当する学芸員の佐治靖(おさむ)と結婚した。お互いに仕事を続けるために、夫の勤め先の会津若松市と、私が勤める県立美術館のある福島市の中間地点、郡山市に居を構えた。新居...

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