その時、私は時間を超越していた。 助走路で構えた瞬間、何かに吸い込まれるように体が動き始めた。走り始めても苦しさ、衝撃を感じない。気付いたら着地していた。 何かいろいろな力が体にかかる負荷を軽くしてくれる感覚。私は「はねる」ことを意識して跳んでいたが、その時はアニメの一場面のように雲の上をふわりふわりと弾んでいるようで、1秒が2秒にも感じられた。 それが1986(昭和61)年6月1日、日本...
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