【3】床に涙がたまっていた 障がい者の旅行を考える会代表・佐藤孝浩

02/19 18:02

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「生涯、車いす生活になる」。そう医師から通告された時、今まで積み上げてきた全てが崩れ去ったと思った。悔しさで涙があふれ出た

 「これからの生涯、車いす生活で介助を要することになるでしょう」  事故から1カ月半後、担当の医師からそう宣告された。僕はそれを床を見つめながら聞いた。  当時僕は、体を動かせないのでお尻が床擦れになってしまい、治療を受けていた。あおむけの状態で体をベルトで固定したまま、表側と裏側を反転させることができるベッドに寝ていた。なぜかは今も分からないが、医師はベッドが裏側の時に来て、僕の顔を見ないで説明...

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