【4】やり場のない心の叫び 旅する書道家・千葉清藍

03/05 15:00

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震災後、三春の滝桜で書いた「咲」。書の旅で出会いに恵まれただけに、先行きが見えない福島の現状とのギャップに最後は悔しさが残った

 県内59市町村を巡る書の旅は、東日本大震災で中断を余儀なくされた。 テレビ局で働いていた私は震災の発生間もなく、中継車に乗り込んだ。いわき市から新地町へ。甚大な被害を受けたリアルタイムの浜通りの姿を中継で全国に届け続けた。 原発事故で避難指示が出された双葉郡も訪ねた。浪江町の窯元で大堀相馬焼の器に字をしたためるなど、直前まで旅していた場所。その時と同じ所とは思えないほど日常が一変していた。街の景...

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