今年も相馬野馬追が終わった。今年はこれまで生きてきた中で一番張り合いのない野馬追だった。新型コロナウイルスの影響で規模が縮小され、街中で、自分が染め上げた指旗(さしばた)を背負った騎馬武者たちの姿を見ることができなかったからだ。 古里南相馬で、創業90年の染め物店の2代目として人生の大半を野馬追に携わってきた。私にとって野馬追は盆と正月以上の一大行事だ。子どもの頃、野馬追になると毎年、親が...
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