大堀相馬焼の窯元「陶吉郎窯」は、福島県浪江町大堀地区に帰還し、工房を再開してから初めて、陶芸家を目指す学生の就業実習を受け入れている。東京電力福島第1原発事故からの産地再興に向けて大堀地区で後継者育成を進めたい考えで、陶芸家の近藤学さんや職人が17日、学生に大堀相馬焼の伝統の技法を伝えた。
陶吉郎窯は6月、避難先のいわき市四倉町から、大堀相馬焼の窯元では初めて大堀地区に戻った。就業実習は県の「クリエイター育成インターンシップ」事業を活用して今月16日に始まり、美大などの学生6人を18日まで受け入れている。
17日は工房で学生がろくろを回し、近藤さんや職人の根本清己さんから、ろくろや絵付けの技術指導を受けた。近藤さんと個別に面談し、就業に向けて意見を交わした。18日は就業した場合の生活環境などについて、町職員が町内の状況を説明する。
近藤さんは「焼き物業界自体が後継者不足の中で、なりわいとして成り立たせ、伝統技術を次世代につないでいけるように、しっかりと産地形成をしていきたい。学生には学校と現場とのギャップをいい意味でつかんでもらいたい」と期待した。