「自由に生きろ」。亡くなる前にそう私を励まし、ハリー・ポッターとの出合いへと導いた夫、松岡幸雄は信念の人だった。 出会ったのは国際基督教大(ICU)1年の時に行われた学校の修養会というキャンプ。彼は大学の先輩で、卒論に書いたパスカルのフランス哲学に特に詳しかった。思慮深く、尊敬できる人だった。でも話す内容は深淵(しんえん)すぎて、19歳の私には歯が立たなかった。 私が通訳になって2年目に結婚。そ...
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