2014(平成26)年夏、パソコンの画面に映し出された妹の姿に、私は愕然(がくぜん)とした。入院中の妹・芳子に私を会わせようと、芳子の長女であるめいが、オンラインで東京の慶応大病院と私の自宅をつないでくれたのだ。 久々の再会を心待ちにしていたが、あまりにもやつれた妹に言葉が出なかった。妹は胸の上で力なく手を振ると「クーちゃん、私、さよならは言わない」と口にした。その言葉が妙に気になって、すぐに...
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