【4】家業の現状、知って決意 斎栄織物常務・斎藤栄太

02/25 08:30

  • 有料記事
大学時代の私(中央)。就職活動ではさまざまな業種の入社試験を受けていた。父親からの言葉がなかったらすぐに跡を継いでいなかったかもしれない

 「実は、会社を閉めようかと思っている」  大学4年生の時、社長である父親から突然切り出された。1人暮らしをしていた栃木県から帰省した時だった。中国などからの安価な輸入品の台頭で業績が落ち込んだ家業。現状を初めて知り、私は思わず叫んだ。  「この家から、この町から機織りの音を消しちゃだめだ」。この時、家業を継ぐ決意が固まった。本格化していた就職活動をやめ、川俣に戻ることにした。  創業者の祖父から...

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line