【5】昔の教えが生きている 斎栄織物常務・斎藤栄太

02/26 08:30

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小学生のころに剣道の稽古に打ち込む私(左から2人目)。苦手な剣道だったが、教えは今の仕事にも生かされていることばかりだ

 「どこに登っているんだ」  幼少期、創業者の祖父栄一からよく叱られた。わら製の「こも袋」に包まれた原材料の糸に登って遊んでいると、怒鳴り声の祖父によく連れ戻された。  住まいが会社の2階だったこともあり、当時の私にとって会社は遊び場。会社内で機織り機が動いているので、遊ぶのは危険だというのが叱られた表面的な理由だが、ほかにも理由はあった。  つまりは、「商売道具の上に登るとは何事だ」ということだ...

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