【11】思わぬ出会いが道開く 斎栄織物常務・斎藤栄太

03/05 08:30

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電子顕微鏡で撮影されたフェアリーフェザーでの細胞培養の様子。斜めに直線状に写っているのが絹糸で、その上に細胞がある。異業種との思わぬ出会いが川俣シルクの将来性を広げてくれる

 「iPS細胞の研究に絹織物を使いたい」  徳島大医学部関係者からの突然の依頼はまさに渡りに船。常日頃から「生地を医療など異分野で活用できないか」と考え続けていた時だった。  依頼があったのは2014年7月。研究材に選ばれたのは世界一薄い先染めの絹織物「フェアリーフェザー(妖精の羽)」だった。絹糸が手術の縫合糸に使用されていることは知っていたが、iPS細胞と聞き、好奇心をくすぐられた。  研究の内...

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