結婚して、蔵の技をゼロからたたき込まれる修業が始まった。午前4時に起き、誰よりも早く店に出るよう心がけた。 従業員が出勤してくる前に、その日の段取りをした。コメを蒸す日であれば、前日からコメを浸していた水を切り、いつでも始められるよう準備をした。この習慣は今も変わらない。それは「店主自ら造るべし」という山形屋商店の家訓を守ることでもある。 銀行員時代は、朝7時に起床すれば、間に合っていただけに、...
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