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【7】大震災、店は開け続けた 山形屋商店代表社員・渡辺和夫

2022/12/20 08:30

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東日本大震災発生直後の避難所には、多くの人が身を寄せた。炊き出しに使ってもらえるよう、店にあったしょうゆやみそを運んだ(写真は相馬市提供)

 醸造の技を身に付ける修業が始まり、10年が過ぎようとしていた2011(平成23)年3月、東日本大震災が発生した。 地震が起きたのは、配達中のことだった。長い揺れだった。ふとすぐ近くの民家に目をやると、瓦が全て滑り落ちた。店に戻ると、足の踏み場もない状態だった。蔵では積まれていた一升瓶1500本が崩れ落ち、しょうゆが海のように床に広がっていた。 それでも、翌日も店を開けた。開店しているコンビニもな...

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