原発事故からの復興に歩む楢葉町の国道6号沿いに讃岐うどんの専門店「うどん 山笑う」が11日午前11時にオープンする。経営する同町出身の山内隆生さん(44)=富岡町在住=は「自慢のうどんで笑顔をつくり、希望あふれる古里にしたい」と意気込んでいる。
山内さんは加圧インストラクターの傍ら、飲食店経営を通して地元を盛り上げようと思案する中、讃岐うどんに魅せられた。そこで専門店の経営を目標に据え、2023年に本場の香川県で讃岐うどんを学んで腕を磨き、開店準備を進めてきた。
自家製麺は、香川県の製粉会社の小麦と九州産小麦をブレンドし「こし」と「喉越し」が売りだ。だしはイリコ(煮干イワシ)、昆布、節類を使い、讃岐うどん独特の風味やうまみを凝縮。さらに東北人の舌に合うように仕上げている。
店名は町の復興が一層進むようにと、草木が芽吹く春の山を表した季語「山笑ふ」から取った。山内さんは「原発事故後は一時県外で暮らしたが、やっぱり古里が一番だった。笑顔を増やせるように貢献したい。まずは地元に定着する店を目指したい」と語った。
主なメニューは「かけうどん」(600円)「釜玉うどん」(700円)「肉うどん」(1000円)。冷たいうどん各種や「とり天」などトッピングもある。営業時間は午前11時~午後3時(ラストオーダー同2時半)。毎週火曜日定休。住所は楢葉町下小塙字大木下7。