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あぶくま洞ウイスキー(田村市) 鍾乳洞で熟成、味に深み

2025/09/18 12:10

あぶくま洞で熟成させたウイスキー「アブクマ・ケーブ・ファースト・エディション」

 「アブクマ・ケーブ・ファースト・エディション」(700ミリリットル、1万7600円)は、国内で初めて、鍾乳洞の中で熟成された珍しいウイスキー。田村市のあぶくま洞と福島県南酒販(郡山市)が共同で手がけている。

 ウイスキー造りは、味わいに深みをもたらすために、たるの中でウイスキーを寝かせる「熟成」の工程が大切だ。鍾乳洞内は年間を通して気温が15度前後、湿度90%以上で、ウイスキー醸造に適した環境。温湿度の変化が少ない穏やかな洞内ではウイスキーがゆっくりと熟成され、まろやかで味わい深い製品ができあがる。

 「アブクマ・ケーブ・ファースト・エディション」は原酒(ブレンデッドウイスキー)を2023年に貯蔵したもの。福島県南酒販によると、熟成には通常3年程度かかるところ、約1年で満足いく味に仕上がったという。

 たる熟成からボトリングまで無ろ過、加水なし。国内産赤ワインだるに詰めたことにより、フルーティーで華やかな香りが楽しめる。

 お薦めの飲み方はストレートやロック。食べ物は、カカオが強いビターチョコレートやドライフルーツがよく合うという。

 ラベルに書かれた「963」の数字は福島県南酒販のウイスキーのブランド名で、本社がある郡山市の郵便番号にちなんでいる。

 あぶくま洞ではウイスキーのほかに、洞内で熟成したワインや日本酒も販売されている。太古のロマンを感じながら、味わってみてはいかが。

      ◇

 あぶくま洞 田村市滝根町菅谷字東釜山1。0247・78・2125。あぶくま洞内レストハウス釜山1階売店で販売中。

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