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「人口減対策」共通テーマ 福島市総合計画構想、「ひと」「都市力」政策の柱

2025/09/24 08:00

 福島市は22日の市議会全員協議会で、来年度から5年間で取り組む第7次市総合計画の構想を示した。喫緊の課題である「人口減対策」を全ての分野にまたがる「共通テーマ」として新設。政策の柱として「ひと」「都市力」の二つを掲げ、2本柱に沿った19の主要プロジェクトを打ち出した。

 総合計画は市のまちづくりの羅針盤となる最重要計画。急速に進む人口減への危機感から、次期計画では人口減対策を共通テーマとして特出しし、計画に横串を刺した。市の未来像を「花めく 未来共創都市 ふくしま」と象徴した。

 方針に基づき、「ひと」分野では「こどもファースト社会」や「健康づくり」の推進、「都市力」分野では「稼げる産業の振興」や「交通ネットワークの充実」など19の主要プロジェクトを提示した。現計画では重点施策と個別施策に分けて掲げている計45項目を整理した形で、市民に対し市の将来像を分かりやすく伝える。社会情勢の急速な変化に伴い部局横断的に取り組まなければ解決できない課題が増えていることから、個々の施策を大枠に捉えることで好循環を生み出す狙いもあるという。

 一方、全員協議会では「個々の施策を大枠にまとめることで成果を検証しにくくなるのではないか」と計画の達成度合いを市民に分かりやすく示す必要性を指摘する意見も出た。

 市は、市民3000人に対するアンケートや有識者懇談会、市民ワークショップなどを重ねた上で総合計画の構想を策定した。今回は中間報告の位置付けで、今後、有識者懇談会やパブリックコメント(市民意見公募)を経て来年3月議会への議案提出を目指す。

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