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郡山駅前受験生死亡、懲役12年判決確定 検察、弁護側ともに控訴せず

2025/10/03 07:25

 郡山市駅前で1月、大阪府から受験で訪れていた女性=当時(19)=がはねられ死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)と酒気帯び運転の罪に問われた同市昭和1丁目、無職の男(35)を懲役12年とした地裁郡山支部の裁判員裁判判決が2日、確定した。検察側、弁護側ともに期限の1日までに控訴しなかった。

 判決を巡り、女性の遺族は量刑不当を訴え、地検郡山支部に控訴するよう申し立てていたが、福島地検は控訴しなかった。地検は理由を明らかにしていない。

 判決によると、男は1月22日午前6時半ごろ、JR郡山駅前の市道を酒気帯び状態で軽乗用車を運転。赤信号を無視して交差点に進入し女性をはねて死亡させたほか、自転車の20代女性を転倒させて約2週間のけがをさせた。

 女性の母親「納得せず」

 判決確定を受け女性の母親は「検察が控訴しなかったことについて納得していない。裁判官、検察官は自分のこととして考えてほしかった」と代理人弁護士を通じてコメントを出した。

 母親は事故後も本県で飲酒運転が後を絶たない現状に「こんなひどい事件が起きた後も飲酒運転をする人の気持ちを理解できない」とし「罪を重くしなければ飲酒運転などの危険運転はなくならず、被害者が増えるだけ。危険運転をなくすためにも厳罰化、法改正を強く望む」と訴えた。

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