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郡山高が全国2位「何千時間も愛してきた曲、伝えきった」 合唱NHK音楽コンクール

2025/10/12 08:30

銀賞に輝いた郡山高=東京・NHKホール
混声合唱でハーモニーを響かせた安積黎明高

 合唱の第92回NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)は11日、東京都渋谷区のNHKホールで開幕した。初日は高校の部が行われ、郡山が2位に相当する銀賞に輝いた。NHK、全日本音楽教育研究会の主催。高校の部には全国438校から各地区予選ブロックを勝ち抜いた11校が出場した。

 東北代表として郡山と安積黎明が出場し、安積黎明は優良賞だった。専修大松戸(千葉県)が最高賞の金賞を受賞した。12日に小学校の部、13日に中学校の部が行われ、本県から郡山一中が出場する。

みんなで何度も話し合い、解釈重ねた

 2年ぶりにNコンの全国舞台に立ち、再び銀賞を手にした郡山。演奏直後、部員たちの目には涙があふれ、止まらなかった。「今まで何千時間も愛してきた曲。伝えたいことは全部、伝え切った」。部員の思いを代弁する岩崎友香部長(18)=3年=は充実感をにじませた。

 郡山は課題曲の「惑星そぞろ」と、谷川俊太郎作詞、三宅悠太作曲の自由曲「帰郷―混声合唱とピアノのための」を演奏した。「大好きな2曲。歌詞に合った音色をつくるため、みんなで何度も話し合い、解釈を重ねてきた」(岩崎部長)という。

 大舞台で目いっぱい表現力を発揮するため、東北大会後は、スキップしたり行進したりと、体を動かしながらの練習を積んだ。「指揮と合唱の対話にならないように。観客を巻き込んだ表現や空気感をつくり、心を揺らす演奏ができるように」と心がけたという。浜崎晋教諭(50)も「今できる中で一番いい演奏ができた」とたたえた。

 2週間後には全日本合唱コンクールの全国大会を控える。「3年生にとってのラストステージ。悔いが残らないようにしたい」と岩崎部長。次の大舞台でも、部のモットー「輝凜透(かりんとう)(輝きのある凜とした透明感のある歌声)」を目指す。

混声で初めての全国舞台、難しい曲で優良賞に

 3年ぶり32度目の出場の安積黎明は、混声としては初めてNコンの全国舞台に立った。紅林愛美部長(17)=3年=は「昨年は(混声で)県大会を通過できず、その結果で混声を終わりにしたくないという悔しさがあった」と明かし「(全国大会出場で)新たな一歩を踏むことができた」と語った。

 自由曲には、昨年の県大会と同じ「混声合唱とピアノのための『宇宙天』から少年時」(中原中也作詞、鈴木輝昭作曲)を選曲。顧問の星英一教諭は「難しい曲を自分のものにして歌っていた」と評価。「女声の響きに男声が追い付けるよう日々努力してきた。(男子は)初心者も多い中でどんどん吸収し、頑張ってくれた」とたたえた。

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