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会津若松多額窃盗初公判 「元従業員ら事件計画」、検察側が冒頭陳述で指摘

2025/10/23 07:45

 会津若松市のパチンコ店で8月、強盗を装った男らに現金約2668万円が盗まれた事件で、窃盗と建造物侵入の罪に問われた会津美里町字文珠西甲、元パチンコ店従業員で無職男(23)の初公判は22日、地裁会津若松支部(佐藤久貴裁判官)で開かれ、元パチンコ店従業員の男は起訴内容を認めた。検察側は冒頭陳述で、元パチンコ店従業員の男が知人の東京都豊島区、会社役員男(25)=窃盗と建造物侵入の罪で起訴=と「狂言強盗事件を計画した」と指摘した。

 検察側の冒頭陳述によると、元パチンコ店従業員の男は2024年5月ごろからパチンコ店に勤務。会社役員男とともに、お盆で来店者が多くなる今年8月11日夜に強盗を装って現金を盗もうと考えたという。盗んだ現金の中から協力者に報酬を渡し、残りを2人で分ける計画だった。

 協力者を探すため、会社役員男が知人に参加を持ちかけ、紹介などを通じて人が集まった。その中から、東京都世田谷区の会社員男(39)、東京都足立区の会社員男(33)の両被告=同罪で起訴=を現金回収役に、桑折町の専門学校生の男(19)=少年院送致=を強盗役に充てた。また、宮城県名取市の無職男(22)=同罪で起訴=が知人の宮城県多賀城市、飲食店従業員男(22)=同罪で起訴=を運転役として引き入れた。

 事件当日の8月12日は、元パチンコ店従業員の男と専門学生の男が従業員通用口から店内に侵入。リュックサックとボストンバッグに金庫内の現金を詰め込み、専門学生の男が元パチンコ店従業員の男を粘着テープで拘束した。

 その後、専門学生の男は現金を持って飲食店従業員男が運転する車で都内に向かい、池袋で下車。別の車に乗り換えて品川駅に到着すると、トイレの個室で現金を袋詰めし、会社員の39歳男、会社員の33歳男の両被告が会社役員男が経営する会社まで現金を運んだという。

 次回公判は11月19日午後2時から、証人尋問などが行われる予定。

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