巨大地震警戒の中、帰省ラッシュ 新幹線減速も満席相次ぐ

08/10 10:30

 宮崎空港に到着した人たち。ゲート前には南海トラフ地震臨時情報に関する看板が設置されていた=10日午前

 宮崎県で震度6弱を観測した地震を受けて南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発表され、警戒感が高まる中、お盆の帰省ラッシュが10日、本格的に始まった。羽田発の国内線は、被害が想定される地域へ向かう便も含め多くが満席に。JR東京駅では、臨時情報により減速する東海道新幹線を中心に下りの指定席が埋まった。古里や旅先で楽しみつつ、備えも忘れずに過ごすお盆休みとなりそうだ。

 「コロナ禍があって5年ぶりの帰省なのに、今度は地震とは」。大勢の人が行き交う東京駅で、千葉県君津市の会社員小川智広さん(49)は苦笑いを浮かべた。家族で防災について話しているといい、実家のある兵庫県に向かう新幹線に乗り込んだ。

 羽田空港も早朝から混雑。家族で沖縄に向かう東京都墨田区の会社員江口政利さん(48)は「地震は心配だが、あまり気にしても…」と話した。

 南海トラフ地震で被害が想定される高知県。高知空港では、愛知県から帰省した中岡龍汰さん(31)が「高知を離れるまで警戒するつもりだ」と話し、実家へと急いだ。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line