衆院本会議で11日実施された首相指名選挙は、30年ぶりの決選投票になり、石破茂首相、立憲民主党の野田佳彦代表以外の名前を書いて「無効票」となったのが84票に上った。日本維新の会や国民民主党など6党派がそれぞれの党首に投じたとみられる。首相の得票は1回目、決選投票とも221票で、過半数に12票届かなかった。衆院で過半数を得られず首相に指名されたのは45年ぶり。
1回目では維新、国民、れいわ新選組、参政党、日本保守党が各党首らに入れ、衆院会派「有志の会」が同会派の吉良州司氏に投じた。
6党派の合計が85票。決選投票では「有志」の福島伸享氏が野田氏に投じており、残りの84票が無効となった。
首相には1回目と決選で、いずれも自民、公明両党と自民派閥裏金事件を受けて先の衆院選で党公認を得られなかった萩生田光一氏ら与党系無所属議員が投票した。
野田氏は決選で、1回目から9票上積みし160票だった。内訳は立民、社民党、野党系無所属で151票。さらに1回目に田村智子共産党委員長に投じた共産が、政治改革推進で一致があるとして野田氏に入れた。