再審制度の見直しを検討する法制審議会(法相の諮問機関)の部会が、1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪となった袴田巌さん(89)の姉ひで子さん(92)から意見聴取することが16日、関係者への取材で分かった。最初の再審請求から無罪確定まで、40年以上にわたり袴田さんを支えた経験を聞き取り、審理の長期化といった課題について検討する。
30日に法務省で開かれる部会の第2回会合で聴取する。95年の大阪市東住吉区の女児死亡火災で無期懲役確定後に再審無罪となった青木恵子さん(61)も対象。再審開始決定が出ても検察の不服申し立てで服役を余儀なくされた体験などが語られる見込みだ。