福岡市のホテルで昨年10月、米国籍の女性の遺体が見つかった事件で、米海軍犯罪捜査局が16日までに、夫の少佐を第2級殺人などの罪で起訴したことが分かった。米海軍が明らかにした。起訴は7日付。日本の捜査関係者によると、米側から福岡県警への通知はない。日本の捜査権を制約する日米地位協定の運用実態の一端があらわとなった形だ。
地位協定は米軍人・軍属、その家族の身体に関わる罪は、第1次裁判権(起訴する権利)が米側にあると規定。外務省などによると、そうした事件の場合、起訴や米国への身柄送致に関し、日本側に非公式に通告することはあるが、実態は明らかになっていない。