京都市伏見区の醍醐寺で18日、2008年に落雷で焼失した菩薩像を新たに制作するのを前に、作業の無事を祈る「のみ入れ式」があった。28年春に完成予定。菩薩像が安置されていた「准胝堂」も焼失して再建を目指しており、その第一歩という。
新たに制作するのは「准胝観世音菩薩像」。台座を含め全長約1メートルの木造で、准胝堂が再建された際の本尊となる。式が行われた観音堂には、完成イメージを描いたヒノキの木材が置かれ、参列した信徒や関係者が次々にのみを打ち込んだ。彫刻を担う仏師の野田康童さん(43)が締めくくり、無事完成することを祈った。