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敦賀1号機廃炉7年遅れ 原電、規制委や県に報告

2025/05/19 18:03

 福井県庁で敦賀1号機の廃炉完了時期が遅れることを報告する日本原子力発電の坂井毅志敦賀事業本部長(右)=19日午後

 日本原子力発電は19日、廃炉作業が進む敦賀1号機(福井県敦賀市)について、廃炉完了時期が予定していた2040年度から7年遅れる見込みとなったと明らかにした。原子炉建屋内の大型機器の解体が遅れていることが原因といい、同日原子力規制委員会に廃止措置計画の変更を届け出た。

 原電は解体遅れの経緯について、当初解体を予定していたメーカーが受注困難となり、新たにメーカーを選定したと説明。使用済み核燃料の敦賀2号機への搬出完了も、25年度から32年度に延期されるという。

 原電の担当者らは福井県庁と敦賀市役所を訪れ幹部に報告した。原電の坂井毅志敦賀事業本部長は「計画通り遂行できず、ご心配をおかけしておわびする」と陳謝。県の坂本裕一郎防災安全部長は「県民に廃止措置への不安や不信を与えかねない」と応じた。

 敦賀市の池沢俊之副市長は「工程管理が不十分だったと言わざるを得ない」と語気を強めた。

 敦賀1号機は15年に廃炉が決定。17年から3段階で廃炉作業を進めており、現在は第1段階の原子炉本体の解体準備期間に当たる。

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