【エルサレム共同】イスラエル首相府は20日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉が開かれていたカタールから代表団を帰国させると発表した。ネタニヤフ首相はトランプ米政権の働きかけを受け代表団を派遣したが、イスラム組織ハマスとの溝は埋まらず、進展はなかった。イスラエル軍がガザでの地上侵攻をさらに強化する可能性がある。
ハマスはイスラエル軍が交渉中にガザで攻勢を強めたことについて「ネタニヤフ氏が合意を拒む意図を示している」と非難。イスラエル首相府は声明で「ハマスが提案を拒否した」と主張した。実務者レベルはカタールにとどまるとしている。
イスラエル当局は20日、小麦粉や医療用品などを積んだトラック93台がガザ最南部ケレムシャローム検問所から入ったと発表した。国連のドゥジャリク事務総長報道官は、19日に搬入された支援物資は住民に届いていないと表明。不審物が含まれていないかどうかの検査をイスラエルが要求したためだと説明した。