発がん性が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、山口県岩国市の市民団体は22日、米軍岩国基地隣接の遊水池から、国の暫定目標値を上回るPFASを検出したと発表した。「市民調査では限界がある」として、基地内部や周辺での汚染実態の解明を県や市に求める方針。
団体は4月末、基地に隣接する遊水池から採水し、PFASのうち7項目の値を調べた。その結果、代表物質のPFOSとPFOAを1リットル当たり計64・7ナノグラム(ナノは10億分の1)検出。国の暫定目標値である50ナノグラムの約1・3倍となった。遊水池は飲用や農業用には使われていない。