暴力、中傷の根絶へ法改正　スポーツ基本法、議連了承

　超党派のスポーツ議員連盟は２２日、国会内で総会を開き、スポーツ基本法の改正案を了承した。社会問題化している暴力やハラスメント、交流サイト（ＳＮＳ）上の誹謗中傷の根絶に向けた取り組みを国に求めるなど近年の動向を踏まえた内容を新たに盛り込んだ。近く国会に提出する方針。

　２０１１年の制定後、初の改正となる。２１年東京五輪・パラリンピックを終えた日本のスポーツ振興や選手強化、スポーツを取り巻く諸課題について、中長期的な政策の方向性をまとめた。

　改正案ではスポーツの健全性保持や、社会課題の解決や地域振興への寄与を主眼に置いた。相次ぐ違法賭博との関連性が指摘される八百長、不正操作への対応も明記。デジタル化やｅスポーツの普及を念頭に、情報通信技術の活用による機会の充実を盛り込んだ。

　人種や性別、年齢、障害の有無にかかわらずスポーツを通じて幸福や豊かさを実感できる社会の実現を掲げ、公立中学校の部活動改革に関しては、少子化の状況下でも子どもたちが継続的に多様なスポーツに取り組めるような対応を国や自治体に求めた。