兵庫県加古川市で2016年に市立中2年の女子生徒=当時(14)=がいじめを苦に命を絶ち、両親が市に約7700万円の損害賠償を求めた訴訟で市が26日、和解案を発表した。学校や教育委員会の一連の対応に問題があったことを認めて謝罪し、市が遺族に解決金として300万円を支払う内容が盛り込まれた。
市によると4月に神戸地裁姫路支部から和解を提案され、受け入れる方針を決めた。6月25日に予定される協議で和解成立を目指す。
訴状によると、女子生徒は中学1年生の頃から所属する剣道部やクラスでいじめを受けた。女子生徒は16年9月に死亡し、市教委が設置した第三者委員会は17年12月、いじめが原因と認定した。
この問題では生徒の生前、剣道部でのいじめの内容を記したメモを顧問らが破棄していたことが判明。顧問らは第三者委に対し「紛失した」と説明し、破棄を隠蔽した疑いが指摘されていた。
和解条項では顧問らによるメモ廃棄を事実として確認。