サントリーとサッポロビールは17日、歳暮用ビールセットの一部商品の販売を取りやめると発表した。サイバー攻撃によるシステム障害でアサヒビールの出荷が減った影響で受注が急増しており、歳暮の品数を減らし、商品の安定供給につなげる。既に一部販売中止を決めていたアサヒだけでなく、障害の影響がビール各社や百貨店の年末商戦へ波及している。
サントリーは主力ビール「ザ・プレミアム・モルツ」の歳暮用セット18品目のうち、限定品の入った13品目について、百貨店などでの販売を休止する。
サッポロは「ヱビスビール」や「黒ラベル」などのセットで種類を絞る。歳暮セットは手作業で缶を箱詰めしているといい、「アサヒの歳暮セットの出荷が減ることによる急な需要増に耐えられず、主要商品のみに絞って販売を継続することにした」と説明している。
アサヒは今年の歳暮セットは主力の「スーパードライ」のみを詰め合わせた3品目に絞る。
大手4社のうち、残るキリンビールは「需給状況を注視している」という。