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樋口幸平、撮影全てが勉強の日々 松田凌&渡辺いっけいが絶賛「輝かしい未来が」「どんな風に変化してくるのか」

08/06 14:01

  • エンタメ総合
『追想ジャーニー リエナクト』完成披露舞台あいさつより (C)映画『追想ジャーニー リエナクト』製作委員会

 俳優の松田凌、樋口幸平、渡辺いっけいが4日、東京都日野市の七生公会堂で行われた映画『追想ジャーニー リエナクト』(10月18日公開)の完成披露舞台あいさつに登壇した。

【写真】松田凌や樋口幸平が登場した『追想ジャーニー リエナクト』完成披露舞台あいさつ

 2022年に劇場公開され、高崎映画祭邦画ベストセレクションに選出された藤原大祐初主演の映画『追想ジャーニー』。過去と未来の自分との会話劇を軸に人生を舞台と捉え、ステージ上で展開する独特の表現方法が話題となり、多くの声援を受けた作品の第2弾が本作となる。

 松田は「本日という日を迎えられてとてもうれしく思います。今からご覧いただいていただくわけですが、実際にこの場は(撮影場所で)すてきな思い出のある場所なので、ここで完成披露上映会ができることがとてもうれしいです」と、同所を再び訪れた喜びを語った。渡辺は「ここに来ると思うことがあるんだけど、この劇場のロビーだったり、入り口からのところだったり、撮影期間中はタイトなスケジュールでプライベートな時間がなくてストイックな時間だったな」と当時を振り返りながら、会場に「いっけい」と書かれた文字を見つけると「いっけいって文字もありがとうございます。ついさっき作った感がある(笑)。うれしいです」と会場を笑わせた。樋口は「ここで撮ったことにも、ロケが終わった後も、あの辺り(後ろの方の座席を指して)からずっと見ていて、凌くんといっけいさんたちの本当にすごいお芝居をされている姿を見ていて、それがずっと残っているので皆様にもそこを見てほしいです」と語った。

 谷健二監督は本作を撮るにあたり「松田と一緒に前の作品(映画『その恋、自販機で買えますか?』)をやっていて、もう1本やりたいなって思って、松田ありきの作品を作りたいって思いこれができました。期待どおりの作品になっています」と自ら太鼓判を押した。

 渡辺が樋口との思い出を振り返り「自分のシーンが終わったのになかなか帰らなくて役衣装でウロウロしていて、それで次の出番を待っているときに座っていたら隣に来て、役者としてのどうのこうのって質問されて、僕自身も昔そうだったなって思い出して、それからなんとなく凌とかみんな集まってきた瞬間があったのを思い出した」と撮影秘話を明かした。それに対し樋口は照れながら「恥ずかしい。この作品から学べることは全部学ぼうと思っていて、とにかく学びたいと思っていました」と話した。渡辺は「熱を感じました。若いっていいな。自分ももっと頑張ってがっかりされないように踏ん張らないとなって思いました」と口にした。

 松田は撮影を振り返り「撮影期間がタイトだったので、いっけいさん含め他の演者さんとの追想したい記憶なんだって思います。舞台上でお芝居をすることはなかなかなかったので、追想で見る独特の緊張感を出していると思います」とコメント。谷監督は「本当にタイトだった。いっけいさんはずっと見ていたし、樋口くんは本当にいいんです。そこ(樋口が演じた峯井のシーン)から物語もバタバタって進んでいく、ムビチケはぜひ買ってほしい!!樋口君はスクリーンが似合う。艶っぽい芝居も含めてぜひみてほしい」とキャスティングへの想いも伝えた。

 共演者への質問をされると松田は「まず、いっけいさん。この質問されるってわかっていたので、ここで話したいなって思っていて。いっけいさんは僕にとってはふさわしい言葉がみつかならないけれど…。今の僕にとっていっけいさんは唯一の希望です。なぜかというと幸平がいろいろ役者についてきてくれているときに、なかなかそういうこと聞けないけど、その中でいっけいさんが『本当に今お芝居が楽しい』っておっしゃってたんですよ。それが僕すごっくうれしくて、お芝居と思うものに対して心の火が消えてしまうこともあると思うんですが、またいろんな経験をしてきて今の年齢でお芝居が楽しいってことは希望と夢だと思っているんです。同じ立場になった時に僕も絶対言いたいって思っています。いっけいさんが言いきっていることがうれしくてうれしくてたまらなかったです。幸平は青いふきすさむ風、新風。23歳とは思えないくらい冷静であって端正な顔立ちであって、僕にとってはすごいなと思っていて、新しい風を吹かせてくれるしまだ青い炎みたいなものが作品の現場で生きて、この人がいたら周りの共演者もスタッフも今後のどの作品でも信じていけるだろうなって思いました。とても輝かしい未来が待っているのではないでしょうか」と語った。

 樋口は松田に対して「凌くんは僕が15、16歳の普通の高校生だったときに、本当に髪型とか服装をまねしていました。本作がクランクインした日に『松田さん当時まねしていたんです』ってお伝えしました。いざ、共演して僕がかっこいい、僕がなりたいって思う男性像を持っていらっしゃって、言動だったり、発言だったり、ワードセンスがすごい良くて、すべて兼ねそなえていて、そして左利きなんです(笑)」と左利きで会場を笑わせた。いっけいに関しては「小学生の頃から作品を見ていて、お二人と芝居ができてとても幸せでした。こんなにも大先輩と共演できて、きょう、久々にいっけいさんにお会いしたんですが『元気?』って言ってくださって、僕も地に足がついたときに後輩に言いたいって思いました。覚えてくれていたんだとか、うれしくておごらず小さなことがかけられる俳優になっていきたいと思いました」と話した。それを受けて渡辺は「(松田が演じる舞台『東京リベンジャーズ 』の)マイキーも観て全然違うって思いました。うわーって見ていてあれ?って次の(作品の共演する)主役の人?名前が一緒だって思ってマイキーと全然違う松田凌って役者は、今回等身大に近い役で、こういう土台がしっかりしていてぶれない役者で引きの魅力も持っていて、それが凌くんの魅力だと思うので、やりすぎることはない、ちゃんと抑えるところは抑えているのがすごいと思っています。共演できてよかったです。幸平くんに関しては、その熱量をどんな風に俳優として変化してくるのか楽しみですし、お二人ともどんな役者になっていくのか、そこに一緒に立てる役者でいたいなと思います」とコメントした。

 タイトルにちなんで「追想できるとしたら?いつの自分にどう声をかけるか?」と質問されると松田は「母親と父親が僕を産んでくれた時の記憶は僕にはないので、その時の二人の表情とかかけてくれた言葉などを見られるなら追想したいなと思います」と話し、渡辺は役者になりたいと思ったきっかけとして「高校2年生の文化祭でキャンディーズをカラオケ大会で友人と3人でやって、体育館の舞台の袖で役者になりたいって思ったのがきっかけです。毎日こんなことやっているんだって、鳥肌がたって役者って仕事を始めて意識した。その時に戻って、後ろからなれるからがんばれよって声をかけてあげたい」と過去を追想した。樋口は「18歳の終わりくらいまで15年間サッカーを続けていて、プロになることしか頭になくて、その時(怪我でサッカーを)続けられないって告げられた時、頭が真っ白になった瞬間があって、終わったってまだ18歳なのに思って、その時の自分に今の人生はすごく楽しいよって言いたいなって思いました」と語った。

 最後に一人ずつあいさつ。松田は「監督とまたやりたいです。今作はいろんな人のお力でクラウドファンディングだったり、さまざまな方のお力の元、この映画ができあがりました。僕たちが作りたかったものは、これです。追想して、旅が終わったあとに『リエナクト』がどういう言葉か、よかったら調べてください。そういった声がたくさん広がるとこの作品が盛り上がっていくと思いますので皆様、本作をよろしくお願いいたします」とし、渡辺は「誰でも過去に戻って、あそこをやり直したかったって思ったりします。これはもう少しやっていく映画ですが、その先に見えるものが大事。とてもほろ苦い青春映画だなと僕は思いました。この映画を見て、皆さんがどんな感想を持つのか楽しみです。ぜひ、お楽しみください」とメッセージ。樋口は「僕はこの作品はすごく共感できる部分が多いのではないのかなと思っています。本当に横田雄二のように、過去に戻ってあの時のあの瞬間をやり直したいとか、そういった思いを持つ人がここにきている中にもいると思うので、そういった人たちにも寄り添っている作品になっていると思います。見終わったあとに、笑顔になってもらえると思いますので、よろしくお願いします」と呼びかけた。最後に谷監督は「とにかく早く見てほしいです!」と一言で言いきり、舞台あいさつは終始笑いがあふれる中、幕を下ろした。

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