敬老の日は、長年にわたり地域や家庭を支えてきたご高齢の方々に、感謝の気持ちを伝える日です。ご近所での何気ない会話、介護施設での穏やかな時間、家族との団らん――そんな日常のひとコマが、かけがえのない宝物です。
しかし、シルバーカー・歩行車や電動車いす、電動アシスト自転車など、日々の移動を支える製品による事故は、これまでにも数多く報告されており、重傷や死亡に至るケースも少なくありません。
これらの製品は、活動的な高齢者の自立や外出を支える大切な道具である一方、使い方を誤ると重大な事故につながる可能性もあります。
今回は、アクティブシニア向け製品の事故事例と、事故を防ぐためのポイントをご紹介します。
敬老の日をきっかけに、ご家族やご近所、介護施設の皆さまで「大切な人の安全を、もう一度見つめ直す時間」を作り、感謝の気持ちとともに“安心”というプレゼントを贈りませんか?
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508284254-O11-CuhS734w】
■シルバーカー・歩行車で気を付けるポイント
○身体の状態に適しているかを専門家に確認する。
○利用する道路環境をご家族や介助者等と一緒にあらかじめ確認する。
○正しい高さに調整し、重い荷物を載せる、ペットをつなぐなど無理な使用をしない。
■電動車いすで気を付けるポイント
○利用する道路環境をご家族や介助者等と一緒にあらかじめ確認する。
○乗車前にバッテリーの状態を確認する。
○転倒防止装置がある場合は機能しているか等、乗車前点検、定期点検を行う。
■電動アシスト自転車で気を付けるポイント
○初期点検は必ず受ける。乗車前に点検を行う。
○アシスト機能を過信しない。急発進や「けんけん乗り」を避ける。
(※) 本資料中の全ての画像は再現イメージであり、実際の事故とは関係ありません。
(※1)本資料では、内閣府の高齢社会白書の定義に合わせて65歳以上を「高齢者」としています。また、日常的に外出等を行う活動的な高齢者のことを「アクティブシニア」と定義します。
シルバーカー・歩行車で気を付けるポイント
身体の状態に適しているかを専門家に確認する
シルバーカー・歩行車を安全かつ効果的に使用するためには、使用者の歩行能力が使用に適しているかを事前に確認することが大切です。シルバーカー・歩行車は、基本的に自立歩行ができる高齢者の方が、より安定して歩行できるように補助的に用いる福祉用具です。歩行能力が著しく低下している場合や、バランス感覚に大きな不安がある場合には、これらの製品を使用することでかえって危険を伴うこともあります。歩行能力や身体状況によっては、シルバーカーや歩行車よりも、車いすや杖など他の福祉用具の方が適している場合もあります。
使用前には医療・介護の専門家に相談し、実際の歩行状況の観察を通じて、これらの製品の使用が本人にとって安全かつ有効であるかを慎重に判断するようにしましょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508284254-O6-3fU69jju】
利用する道路環境を介助者とともにあらかじめ確認する
初めてシルバーカーや歩行車を使って道路に出るときは、ご家族や介助者などと一緒に歩行練習を行い、交通ルールや安全な通行順路を確認してください。また、事前に道路環境を確認し、次のような危険な道路、危険箇所には近づかず、避けるようにしましょう。
▷ 段差がある箇所
▷ 踏切や舗装が不十分な道路など、車輪が引っかかりやすい場所
▷ 横断に時間のかかる広い道路や信号のない交差点
▷ 歩行に負担がかかりやすい、急な坂道
段差がある箇所ではなくスロープを使用するなど、安全な道を選びましょう。
やむを得ずそのような場所を通行する必要がある場合は、転倒などの事故を防ぐために、段差の前では一旦停止し慎重に乗り越えるなど、無理のない動作を心がけましょう。必要に応じて、介助者の支援を受けるようにしてください。
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正しい高さに調整し、重い荷物を載せる、ペットをつなぐなど無理な使用をしない
シルバーカー・歩行車を安全に使用するためには、使用者の体格や歩行状態に合わせて正しい高さに調整することが大切です。高さが合っていないと、姿勢が不自然になり、転倒や身体への負担につながる可能性があります。
重い荷物を載せる、段差を無理して乗り越えるような使用は避ける必要があります。過度な荷重は、車体のバランスを崩したり、破損や事故の原因となることがあります。
さらに、ペットをつなぐことは避けましょう。ペットが予想外の動きをすると、シルバーカー・歩行車が引っ張られて転倒や衝突の危険が生じる可能性があります。
使用前には、適切な高さや荷物の積載可能重量などを確認し、無理のない使い方を心がけましょう。
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電動車いすで気を付けるポイント
利用する道路環境を介助者とともにあらかじめ確認する
初めて道路に出るときはご家族や介助者等と一緒に、走行練習や交通ルール、安全な通行順路を確認してください。また、事前に道路環境を確認し、次のような危険な道路、危険箇所には近づかず、避けるようにしましょう。やむを得ず走行する必要がある場合は、脱輪防止のため踏切や道の端を走行しないようにしましょう。
▷ 転落のおそれのある、ガードレールのない崖や蓋のない側溝
▷ 踏切
▷ 横断に時間のかかる広い道路や信号のない交差点
▷ 転倒や衝突のおそれのある、急な坂道
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508284254-O4-3e5l6478】
乗車前にバッテリーの状態を確認する
電動車いすを使用する際には、バッテリー残量を必ず確認してください。残量が少ないまま利用すると、途中でバッテリーが切れてしまい、帰宅できない、踏切内で停止し電車と接触してしまうなどのおそれがあります。
転倒防止装置がある場合は機能しているか等、乗車前点検、定期点検を行う
電動車いすを使用する前には、転倒防止装置がある場合は正常に機能しているかを確認しましょう。また、乗車前にハンドルやアクセルレバーに緩みがないか、タイヤに亀裂がないかなどを点検することも、製品の故障による事故の防止につながります。
さらに、定期的に取扱店などで専門の点検を受けることも大切です。不具合のある状態で使用すると、けがをしたり電動車いすを損傷したりする原因になります。
点検項目の詳細、点検時期については、製品に付属の取扱説明書やメーカーのホームページをご確認ください。安全機能が不十分な電動車いすをご使用の場合は、事故防止のためにも、転倒防止機能などを備えた製品への買い替えをご検討ください。
電動アシスト自転車で気を付けるポイント
初期点検は必ず受ける。乗車前に点検を行う
自転車を購入してから 1 カ月ほど経過したら必ず初期点検を受けてください。自転車は新車で乗り始めてからしばらくするとブレーキワイヤーなどが伸びます。再度調整が必要になるので、必ず初期点検を受けてください。また、乗車前にも以下の点について点検を行いましょう。
▷ バッテリーが確実に取り付けられているか
▷ 車輪やハンドルまわり、ペダルにゆるみやがたつきがないか
▷ ブレーキの効き具合に問題はないか
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アシスト機能を過信しない。急発進や「けんけん乗り」を避ける
ペダルを漕ぐ力が楽な電動アシスト自転車ですが、上り坂では平坦な道よりも大きな力が必要になります。平坦な道と同じ感覚でこぎ出すと、アシストが追いつかず、バランスを崩すおそれがあります。アシスト機能はあくまで補助であり、過信せず慎重な発進を心がけましょう。
また、平坦な道でペダルを強く踏み込みすぎると、急発進してしまい危険です。乗車時はサドルに座り、軽く踏み込むようにしましょう。さらに、片足で地面を蹴りながらもう片方の足をペダルに乗せて発進する「けんけん乗り」は絶対に避けましょう。電動アシスト自転車ではこの動作が不安定になりやすく、急な加速や転倒の原因になります。必ず両足をペダルに乗せ、サドルに座った状態で安全にこぎ出しましょう。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508284254-O3-588IzyP5】
NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)のご紹介
NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報やリコール情報を検索することができます。
シルバーカー・歩行車、電動車いす及び電動アシスト自転車の事故の中には、リコールが開始された後に発生したものもあります。お持ちの製品がリコール対象になっていないか今一度ご確認ください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202508284254-O1-7l2F747E】
https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html
今回の注意喚起動画はこちら
>> シルバーカー「1. 段差につまずき転倒」
【動画:https://www.youtube.com/watch?v=33icG_GmKRI】
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要
NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。
動画
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