福島民友愛の事業団は18日、福島市の福島民友新聞社で社会福祉推進事業助成金の贈呈式を行い、学校や家庭ではない子どもの第三の居場所として重要な子ども食堂などに取り組む団体に助成金を贈った。
県内の5団体に各20万円、計100万円を助成した。中川俊哉理事長(福島民友新聞社社長)が各団体の代表者に目録を手渡し「皆さまの支えを必要とする人が増え、行政の手が及ばないところに皆さまが光を放ってくれている。これからも地域の灯台となって輝きを放っていただきたい」とあいさつ。各代表者が活動を報告した。
このうち、いいざか子ども食堂いっしょに(福島市)の横田弘明代表は「末永く子どもたちと地域のために続けていきたい」と述べた。第三地区子どもの居場所づくり実行委員会(福島市)の引地洲夫会長、一般社団法人エン・ジェル(郡山市)の橋本浩代表理事、JAふくしま未来女性部伊達地区本部よりそい食堂・りょうぜん(伊達市)の菅野冨美子代表、つばさ会(郡山市)の遠藤洋子代表も出席した。
個別に食料を宅配
【第三地区子どもの居場所づくり実行委員会(福島市)】福島三小学区内の子育て世帯を応援するため、定期的に子ども食堂を開いているほか、個別に食料宅配(フードパントリー)も実施。ふれあい広場では学習支援やレクリエーションなどを行っている。
幅広い世代と交流
【いいざか子ども食堂いっしょに(福島市)】2021年9月に開所。寺を会場として毎月第1土曜日に子ども食堂をオープン。地域のボランティアや高校生、大学生と協力しながら活動し、幅広い年代との交流を通じて子どもや保護者の孤立防止に貢献している。
触れ合いの場提供
【一般社団法人エン・ジェル(郡山市)】法人設立は2023年4月。弁当配布による子ども食堂を実施している。今後は会食による子ども食堂の開催も検討しており、学習支援や遊びのほか、食事の支度を一緒に行い、子どもたちに触れ合いの場を提供する。
ひとり親家庭支援
【つばさ会(郡山市)】ひとり親家庭や保護者の都合で夕食を作るのが大変な家庭などに対し、食事の場を提供している。子ども食堂や弁当配布、イベントなどで交流している。活動内容は口コミで広がり、利用者は100人近く二つのグループに分けている。
地元の農産物活用
【JAふくしま未来女性部伊達地区本部よりそい食堂・りょうぜん(伊達市)】JAの施設を利用し、地元の農産物を多く取り入れた料理を、弁当を通じて提供している。将来的には食堂形式での開催を検討、子どもの社会性を育み、健やかな成長を支えている。