多くの若者を一人旅へといざなった沢木耕太郎さんの「深夜特急」は、ユーラシア大陸の旅から帰国して約10年後に執筆された。いま読み返してみてもつい昨日のことのように、事細かに行動や心の動きが記録されていて驚かされる ▼何かを書いてやろうと思って旅に出たわけではないという。執筆時に沢木さんが何を頼りにしたかといえば、一つは、日本の知人らに宛てて書いた手紙。航空用箋1枚に小さな字で原稿用紙約8枚分、計1...
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