福島市のあづま球場で12日に開幕した第106回全国高校野球選手権福島大会。開会式では、出場68校62チームの選手らが堂々とした足取りで入場行進した。開幕試合だった福島東―小高産業技術の一戦は雨天のため、順延となった。
試合前の激しい雨で、順延が決まった福島東―小高産業技術の開幕試合。一塁側ベンチなどは水が押し寄せ浸水し、待機していた福島東の選手らが水のかき出し作業に当たった。管理する県都市公園・緑化協会によると、13日の試合に影響はないという。
順延を受け、福島東の渡辺一広監督は「2年連続の開幕試合を楽しみにしていたが、けがにつながることが心配だったので少しほっとしている」、庄司幹汰主将(3年)は「守備でリズムをつくって先制点を取れるようにやっていく」と気持ちを切り替えた。
小高産業技術の角田浩斗監督は「順延はしょうがない。初戦に向けて準備するだけ」、草野大輝主将(3年)は「気持ちを強く持って、一球一球を大事に全力でプレーしたい」と意気込んだ。
「最高の夏に」田村主将宣誓
「野球ができることに感謝し、最後まで仲間を信じて、どこよりも熱い最高の夏にすることを誓います」。出場68校の思いを乗せた田村の主将国分紘也(3年)の力強い宣誓に観客からは盛大な拍手が送られた。
大役が決まってからは、チームメートからの意見を取り入れながら宣誓文を完成させた。昨年、選手宣誓した前主将石川蓮也(仙台大)からは「ライブ配信で見てるよ」と心強いメッセージをもらったという。
ミスなく宣誓を終え、晴れやかな表情を見せた国分。「主将として、捕手として、周りを見て声をかけながら目の前の一戦を戦う」と大会へ意気込んだ。
力強く選手宣誓する田村の国分主将(奥)