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二本松実・横溝、10回完投 仲間信じ窮地抑えた

07/18 08:30

【会津北嶺―二本松実】延長10回裏会津北嶺2死二塁、最後の打者を打ち取って抱き合う二本松実の捕手の武田とエース横溝(右)=あいづ球場

 ◇第106回全国高校野球選手権福島大会・第5日(17日・あいづ球場ほか8試合)

 二本松実 4-3 会津北嶺

 タイブレークに入った延長10回2死二塁、最後の打者をファウルフライに打ち取ると、二本松実の先発横溝悠翔(ゆうと)(3年)は捕手武田隼斗(2年)と抱き合い喜んだ。「味方の声に支えられた。ピンチでも踏ん張れた」。目に涙を浮かべて語るエースの表情には充実感がにじんだ。

 ノーヒットピッチングでの勝利を目前にした9回、ピンチを迎えた。先頭打者に安打を許すと、1死一、二塁から三塁打を浴び2点差を追いつかれた。心が折れかける場面だったが、「必ず点を取ってくれる」と信じて力の限り腕を振り、後続を抑えた。その仲間たちが10回表に2点を奪取。その裏の反撃を1点に抑え、歓喜の瞬間を迎えた。

 「人生を懸けて投げてみろ」。この日は試合前、浅尾哲哉監督にかけられた言葉を胸にマウンドに立った。直球を軸にカットボール、カーブを駆使して凡打の山を築いた。前日の1回戦で103球を投じた疲れを感じさせない投球に、指揮官は「過去一番のピッチングだった」と舌を巻いた。

 次戦の相手は第4シードの磐城だ。「強い球を投げ、チームを勝たせる投球をしたい」と、背番号1は目標のベスト8に向けて気合を入れ直した。(桜井駿太)

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