北部日本自動車学校会長を務める野田秀麿さん(84)=伊達市=が自身の半生について語った「ぼっこれクリスチャンの人生一本道」を出版した。壊れたものを表す「ぼっこれ」を題名に入れた。「人というのは一人では生きてはいけない。本書を通じて、感謝の気持ちを改めて持ってもらいたい」と話す。
1940年に満州(現中国東北部)で生まれ、終戦後の46年に家族で日本に引き揚げた。福島工高を卒業後、父の新弼(しんすけ)さんが設立した野田塗店の仕事に従事した。
高校生の時に両親の勧めで洗礼を受けた。21歳、工場で作業中に6万6千ボルトの電流が体を流れる事故に遭った。大けがを負ったものの九死に一生を得て「奇跡で大いなる力や神の愛を知った」と振り返る。
父が聖光学院工高(現聖光学院高)、北部日本自動車学校(伊達市)、東亜自動車学校(福島市)を設立した際、秀麿さんも奔走。聖光野球部の専用グラウンドの造成に当たり、粘土層の排水のために地元産の竹を活用した排水網を作るなど、甲子園常連校の礎を築いたエピソードなども盛り込んだ。
定価2400円。本に関する問い合わせは北部日本自動車学校(電話024・583・3331)へ。