砂かき分け震災不明者捜索、富岡の海岸 新人警察官らも参加

07/16 08:30

行方不明者の手掛かりを探す警察官=富岡町

 東日本大震災から13年4カ月となった11日、双葉署員ら警察官が、富岡町の毛萱仏浜地区海岸で東日本大震災に伴う行方不明者の捜索活動を行った。

 双葉署員と県警本部災害対策課特別警ら隊、警察学校の初任科生ら約90人が参加。一列になってレーキを使って砂をかき分け、手掛かりを捜した。県内では196人が行方不明のままになっている。

 初任科生の西坂まいなさん(22)=いわき市出身=は大熊町の親戚が避難を余儀なくされ、自身もふたば未来学園高卒のため震災・原発事故を身近に感じてきた。警察官を志すきっかけも震災が影響しており「被災者のために力を尽くす。捜索を頑張りたい」と黙々と作業を進めた。

 震災後に採用された警察官が全体の4割となっており、佐久間正和署長は「震災対応の伝承が重要。当時の捜索活動の苦労、殉職した警察官の崇高な志を忘れてはいけない」と話していた。



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